M. Junaid Amin, Tian Zhao, Haw Yang, Joshua W. Shaevitz, “Multicolor multifocal 3D microscopy using in-situ optimization of a spatial light modulator”, Scientific Reports, 2022, DOI: https://doi.org/10.1038/s41598-022-20664-z.
多焦点顕微鏡は、広視野のイメージングモダリティであり、回折限界の解像度で高速度の三次元イメージングを可能にする。多焦点回折格子を放射光路に配置し、放射光を複数の回折次数に分割してカメラセンサー上にサブイメージとして並べる。この技術により、カメラの性能に依存するものの、1秒間に数百フレームの速度でボリュームイメージングが可能であり、多くの研究者にとって魅力的な方法である。
しかし、単一波長のレーザー光に対して設計された多焦点回折格子は、多色イメージングに応用すると、サブイメージの強度が均一でないという問題が生じる。この問題に対処するために、複数の放射波長帯にわたって一貫して均一なサブイメージ強度を実現することが難しかった。そのため、多色蛍光体を有する試料のイメージングには限界があった。
そこで、本研究では、空間光変調器(SLM)を用いて、多色多焦点顕微鏡を実現する手法を提案する。SLMを単一の多焦点回折格子として使用し、複数の波長帯にわたってサブイメージの強度をほぼ均一に保つことができる。この方法により、実時間制御によるその場最適化を行い、3つの放射波長帯での多色多焦点3Dイメージングを実現した。実験では、多色粒子およびヒト肝臓癌細胞と相互作用する大腸菌(E. coli)を約2.5ボリューム/秒の取得速度でイメージングした。この多色多焦点法は、SLMハードウェア、放射波長帯の位置、および放射帯域数に適応可能であり、複数の種が関与する高速プロセスの研究に特に適している。
Cobolt社のレーザー発振器の仕様
Cobolt 06-01シリーズ、波長647 nm、最大出力130 mW
Cobolt 08-01シリーズ、波長561 nm、最大出力100 mW
Cobolt 06-01シリーズ、波長488 nm、最大出力120 mW
